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【2021年注目IPO銘柄】ロブロックス(Roblox)を徹底解説!

投稿日:2021年2月13日 更新日:

こんにちは、リョウです。

本日は
“2021年にロブロックス(Roblox)が上場予定らしいけどどんな会社なの?”
“日本語だとなかなか企業情報が出てこなくて困ってる…。”

という方に向けて記事を書いていきます。

2021年の米国市場はFintech系の大型IPOが相次ぐため金融の年と思われがちですが、
本日取り上げるロブロックスも大注目の銘柄になります。

ゲーム領域においてUnityが2020年にIPO後2倍以上株価が上昇しており、
第2のUnityといわれているロブロックスにも個人的に大きく期待しています。

しかし、日本語だとあまり情報が出てきません…。
なので本日はロブロックスの企業情報をまとめていきます!

それでは解説していきます。



ロブロックス(Roblox)を徹底解説!

ロブロックス(Roblox)とは

2004年にデビット・バシュッキとエリック・カッセルの2名により創業され、
オンラインゲームプラットフォームおよびゲーム作成システムを提供してる企業です。

現在はデビット・バシュッキがCEOとして活躍しています。
(エリック・カッセルは癌のために2013年に亡くなっています)

デビットはカナダで生まれて、スタンフォード大学でエンジニアリングとコンピューターサイエンスを専攻。

1989年に兄弟ともにKnowledge Revolutionを設立。
その後会社を成長させ、1998年に同社をMSC Softwareに2000万ドルで売却しています。

そして、2004年からエリックとともにプロトタイプを作り始め、2006年に正式にロブロックスという名前でサービスが立ち上げられました。

現在の評価額は295億ドル(約3兆665億円)と世界で最も価値のある非公開企業の1つとなっています。
非上場の米国企業の中では、第4位の評価額となっています。

ビジネスモデル

ロブロックスは、プログラマーやクリエイターとユーザーをつなぎ、ゲームを通じた楽しさや他者とのコミュニケーションの場を提供しているプラットフォーマーです。

ロブロックス上で行われるRobuxのトランザクションごとの手数料で収益を上げています。
(Robuxとはロブロックス上でのみ使用できる仮想通貨です)

ゲームを作るユーザーであるデベロッパー、アバターアイテムを作るユーザーであるクリエイター。
さらには彼らのためにツールや3Dモデルを作るユーザーがおり、ロブロックスを支えています。

彼らが作成したゲームやアイテムはロブロックス上でRobuxを使って購入することができます。
一般プレイユーザーがそれらを購入する度にロブロックスにチャリンと収益が発生します。

ちなみにこのRobuxは米ドルに換金可能なので、
デベロッパーやクリエイターはロブロックス上でRobuxを稼ぐことで現実世界でも収益をあげることが可能です。
その点がデベロッパーやクリエイターのモチベーションの1つになっています。

ロブロックスというプラットフォームにどれだけ人が集まり、Robuxのトランザクションがどれだけ発生するかが事業の成長の鍵となっています。

主要数値サマリー

主要数値サマリーについては以下の通りとなっています。
(2021年1月8日のS-1より引用)

ーーーーーーー
【DAU】
2018年 1,200万DAU ⇒ 2019年 1,760万DAU(+47%)
2019年1~9月 1,710万DAU ⇒ 2020年1月~9月 3,110万DAU(+81%)

【デイリー課金ユーザー】
2018年 約125,000人 ⇒ 2019年 約184,000人(+47%)
2019年1~9月期 約168,000人 ⇒ 2020年1月~9月 約455,000人(+171%)

【収益】
2018年 3億1280万ドル ⇒ 2019年の4億8820万ドル(+56%)
2019年1~9月 3億4990万ドル ⇒ 2020年1~9月 5億8870万ドル(+68%)
ーーーーーーー

2020年の成長には眼を見張るものがありますね。
各指標ともに非常に好調なことがうかがえます。

ロブロックスは2010年後半から急速に成長を始め、コロナウイルスに伴う需要増によりさらに成長のスピードを加速させています。

ちなみに一例としてDAUを主要SNSと比較すると、
Facebookが全世界最大でMAUが27.4億ユーザー。30日でならすと1日あたり平均約1億ユーザー。
TiktokはMAUが6.9億ユーザー。DAUが2300万ユーザー。
となっています。

なので、ロブロックスはすでにDAUで考えるとTiktokを遥かに超えるプラットフォームとなっています。

さらにユーザーは1日平均2.6時間もロブロックス上で過ごしており、
滞在時間からみてもロブロックスがユーザーから支持されているプラットフォームになっていることがわかります。

各指標で見ると非常に好調に見えるロブロックス。

一方、いかなる事業にもリスクは付きものです。
投資を行う以上リスクもしっかり把握しておきたいですよね。
なので続いてロブロックスの事業リスクをみていきます。

事業リスク

まず大前提としてロブロックス自身も述べていますが、
2020年の成長角度はコロナウイルスによる需要増加の恩恵を大きく受けた結果であり、今後も継続して保証されるわけではない
ということです。

一方、それに対する個人的な所感としては、
・2019年にも大きく前年から成長をしているということ
・コロナで起きた社会変動(通勤時間が減って余暇時間が増えるなど)は継続する
という点から2020年ほどの成長はないものの今後も成長は続くだろうと考えています。

S-1の中でロブロックスは他にも多くのリスクを記載していますが、特に重要だと思われる点をまとめます。

ーーーーーーー
【内部要因】
・ユーザーに開発を依存しているため、彼らの開発モチベーションの低下がそのままプラットフォームの魅力の低下につながる

コンテンツ制作を一般ユーザー(上に書いたデベロッパーやクリエイター)に依存しているため、彼らが魅力的なコンテンツの開発をできなくなるとロブロックス自体の魅力低下につながってしまいます。

・サブスクリプションによる支払いを行っているユーザー(=定期的な収益が見込めるユーザー)はごく一部に限られている
ロブロックスにはサブスクリプションでRobuxを購入できるプレミアムプランがありますが、そのプランへの加入者が一部に限られてしまっています。

【外部要因】
・大手プラットフォームからの収益が占める割合が大きい

Appstore経由の収益が34%、GooglePlayからが18%となっており、すなわちプラット
フォーマーの仕様や規約変更から大きな影響を受ける可能性があります。
プラットフォーマーとゲーム会社と論争についてはAppleとEpicGamesの裁判が記憶に新しいですね。

・当局の法令や規制要件の変更による外部要因で収益が影響を受ける可能性がある
政府がロブロックスのビジネスに対して不利に働くような法令や規制要件を発令することで大きな影響を受ける可能性があります。
ーーーーーーー

この中で特に大きなリスクだと考えられるのが、ユーザーに開発を依存している点です。
彼らがコンテンツを作り続けてくれないとロブロックスはユーザーに提供できるコンテンツを失ってしまいます。
今後ロブロックスの業績をみていく上で、ディベロッパーとクリエイター数や彼らへの報酬支払額が増加しているかに注目したいと考えています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本日は
Roblox(ロブロックス)を徹底解説してきました。

2018年から堅調に成長を続けており、コロナ需要もしっかりとポジティブに活かしています。
内部要因、外部要因リスクは当然あるのでさらに詳細を知りたい方はぜひS-1をご覧いただければと思います。

なお、S-1ってどこでどうやって見るの?という方は、
私が書いているEDGARの使い方の記事をご参照ください。
⇒ EDGARの使い方を解説!

今後、余剰時間は増えていくことからゲームといったエンタメ領域は成長する可能性が高いと考えられます。
ロブロックスもマクロトレンドを鑑みて、引き続き成長する可能性が高いのではないかと個人的には考えています。
ともかく2021年を代表する大型IPOになることは間違いないので、今からIPOが楽しみですね!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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Profile

リョウ

読書と株とゲームを愛しています。ベンチャー企業→3ヶ月で心折れて退職→一部上場企業→歯車感を感じて転職→広告ベンチャー企業で商品企画を担当。
働きながら、起業しつつブログ運営をしています。